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Shooters FC
We are crazy about football! No one can stop us! (日本人サッカーチーム in 香港)
2014-15 Legal League Div 2 第9節 vs BOCs 2014.11.22 @Po Kong Village
2014年11月25日 (火) 12:26 | 編集
Kick off: 19:00
気温: 22℃
湿度: 65%
天気: 晴

〈布陣〉
         西井敏之
        (井頭英信)

   加藤新竝  名取一樹  小林佳樹
        (福谷健二)(間野泰光)

      齋藤 弘  井川洋一
           
鈴木 周  星 哲史  工藤晋一  今井雄一郎
(桜井達夫)            (Javeed)

         益山秀人

〈レポート〉
仕事を片付け、客先をうっちゃり、粛々とユニフォーム姿に着替えた戦士達が今日もピッチに集まってくる。「今日は8人か……」

といっても、これは水曜日21時のKings Parkの風景だ。我がShootersは週に一度、有志を募って平日夜にトレーニングを行っている。前シーズンに内野前主将が提唱するもシーズン中に消滅してしまった習慣を、今シーズンに再び呼び起こし、名取現主将から全員へ課されたテーマ、「昨日の自分を超える」ために行っている自主連だ。といっても、各人がそれぞれ第一線で業務をこなす中での社会人チーム。家庭もあり、職場や住まいがまちまちであるゆえ、ピッチを持ち、コーチをつけて出来るわけではない。

だから通常は大枚が必要な、プライベートの施設であるKings Parkの片隅を拝借、つまり占拠して、倉庫の前の空き地をちょこっと使わせてもらう。つまり“モグリ”のトレーニングである。遠い昔、ウン10年前にストリートで始めたサッカーを、ウン10年後、シワが増えてヒゲヅラとなった今、思い出しているノリである。

しかし縦30メートル、横15メートル程度の“俺たちのグラウンド”は、それはそれでしっかり汗を流させてくれる。斉藤副将の監修の下、ボールを扱いながらどれだけ速いスピードで精度の高いプレーができるかをコンセプトに、基礎練習を繰り返し、最後は倒れこむほどの激しさで各人が追い込みをかけているのだ。

そして迎えた土曜日のLegal League第9節、BOCs戦。果たして、この練習生の中から、試合を決定づけるヒーローが生まれる──。

これはSFCが誇る猛者たちのお話である。

序盤から、まずはこの男が魅せる。小林佳樹──今季からフル参戦の単身赴任男は、神戸育ちの上品な関西弁とは裏腹に、香港の路上でも眠れてしまう命知らずの武闘派である。柔和な語り口の奥に潜む凝り性は相当なもので、ビジョガー(もはや死語か……)さながらに紅勘から尖沙咀までのおしゃれシーサイドデッキの朝ランを欠かさない。マークを外すテクニックもピカイチで、相手DFだけでなく、客先からのマンツーマンも振り切り、練習の常連となった強者である。

前半9分、中央右でボールを受けた小林は鋭くターンし、相手陣内にドリブルで切り込む。試合前の斉藤副将からの「今日は前から行って、点を取って勝ちたい」の言葉通りに、相手プレスの一瞬の遅れを好機と、右足を振る構えを見せる。ミドルレンジではあるが、シュートなのか!? その瞬間、疾風のごとき黒い影が右サイドの大外を駆け抜ける。同時に、ボールを要求する声が聞こえた。

「こばはん!」

右SBの今井雄一郎──“おとな機関車トーマス”(編集部注:先日のBBQでは“おしゃれAV●優”って呼ばれてましたけど)の異名をとるこの男のダッシュ力は、チームでもトップレベルだ。昨シーズンの練習中にゲロを吐いたリベンジに燃え、今シーズンは日々のランニングで身体が見るからに引き締まっており、ますます黒光りに磨きがかかる(編集部注:あ、だから、おしゃれなにがし、なのね)。あれだけ腰を落とした姿勢でスピードを維持できる強力な筋力は、かの“イタリアの種馬”(編集部注:パンツェッタ・ジローラモのことでしょうか。走る姿は見たことないですが)とも見まごうほどである。

“黒い種馬”の突進を傍目に捉えた小林は、すかさずパスに切り替え、今井のスピードを殺さぬよう、文字通りの絶妙なスルーパスを通す。走り込んだ今井はワントラップ後、その勢いのままに迷わず右足を振り抜く。Goooaaaalllll!!!!!

誰もが待ち望んでいた3試合ぶりの得点は、こうして練習生同士のコンビネーションから生まれた。右サイドの角度のないところから、GKのニアにぶち込んだそのゴールは、中田英寿が98年のイタリア・セリエA、ペルージャでのデビュー戦でユベントスを相手に叩き込んだあの初得点を彷彿とさせる興奮があった。

ちなみに、今井家のShootersへのサポートも特筆に値する。愛娘が観戦した試合は、第2節Samurai Bule戦、第4節Legal Head戦、ともに勝利。そして、今宵は愛妻の観戦試合でまたまた白星。これを(二人の)勝利の女神と呼ばずして、なんと呼べるか。

そして時間は過ぎ、後半20分。左からのクロスボールがゴール前に流れたところを猛然と追いかける、もう一人の猛者がいた。

斉藤弘──言わずと知れたShootersの副将であり、トレーニングの総監督である。彼の練習方針は、ボールを使いながら負荷をかけること。いかにトップスピードや厳しい状況下で正確にすばやくボールを扱えるか。これがテーマである。豊富な経験から明快で理にかなった練習メニューの数々は、実際の試合でもそっくりなシチュエーションが数多くみられ、練習生に驚きを与えると同時にさらなるモチベーションをもたらしている。

ただし、彼が選手たちにメニューを課すときの、あの目の奥の何かを見逃してはならない。かすかにほの蒼く揺れて見えた時、その後の練習生にはヘドを吐く苦痛が待っているのだ。そういえば、丁寧に淡々と説明するその口元に、ほんのすこし笑みが浮いたような……。やはりこの男、Pではなく、Sである。

さて、齋藤は流れたボールをボランチのポジションから猛然とダッシュし、ゴール右、タッチラインギリギリまでチェイスして、ワンバウンドをダイレクトでセンタリング。正確なミートでスピードをコントロールしたボールは格好のマイナスのクロスとなってゴール正面へ向かう。Shootersの裏から出てくる攻撃陣に相手はマークを付ききれない。そのゴール前の空いたスペースにしっかり走りこんでいた男がいた。

名取一樹──背番号10の重責を背負いながら、まめな連絡メールと巧みな決め台詞でチームを牽引するShootersの現主将である。勤務時間の3分の1をShooters業務に費やすほどチーム愛にあふれる彼は、いつもの酔うと上から目線ついでに、ただの連絡係でしかない筆者を、あろうことか「鬼軍曹」という架空のキャラクターに仕立て上げた張本人でもある。練習と試合をこなすほかに、自宅付近の200段の階段ダッシュを含む、1周2.5キロのロードコース4セットを自らに課している。まさにトレーニングの鬼とは彼のことである。試合中も咳き込み続け、喘息持ちか? と疑うほどのひ弱さを見せていたのも今や昔。体力の飛躍的な向上とともに、もともとの技術力が輝きを放ち、もはや、チームの中盤を支配する大黒柱である。

ちなみにこの試合へ臨むにあたり、斉藤副将から「カズさんって、トーマス・ミュラーに似てますよねっ」とW杯 2大会連続5得点のドイツの至宝とおだてられ、勤務時間の残りの3分の1をYou Tubeを見あさることに使ってしまったという……。イメージトレーニングも、まさに鬼レベルである。

さてさて、斉藤のクロスに軸足を沈めつつタイミングをはかった名取は、腰のバネをいかして右足のボレーでネットを揺らした。Goooaaaalllll!!!!!。

2014年ブラジルW杯準決勝──歴史から消えることのないブラジル対ドイツ戦。CKからではあったがトーマス・ミュラーが決めた先制ゴールのダイレクトボレ-を想起させる、高い技術のつまった実に素晴らしいゴールだった。

この2得点により、Shootersは2-0で勝利。不断の努力が実を結ぶことを証明し、今後のさらなる飛躍を予感させる内容だった。

しかし、かく言う筆者はといえば、同じく練習生の左SB鈴木周の斜め前方への絶好のサイドチェンジを、あろうことかトンネル……。 「このために練習してるんじゃねぇ~かぁ~!!!」と鬼の斉藤副将からカミナリを落とされる始末だ。道のりはまだまだ遥かかなた……、軍曹かたなし。とほほ。

この記事は練習と得点シーンにフォーカスしたものだが、試合を振り返ると、70分を通して、内容でも相手に優っていた。サイドからえぐる攻撃が随所にみられたのは、ひとえに早い飛び出しで相手ボールをインターセプトしたDF陣が、ショートカウンターの起点となっていた証である。また、応援で駆けつけてくれた福谷らセントラルMFのキープ力が溜めをつくり、サイドの飛び出しを可能にしたことも大きい。フィニッシュのシーンも、逆サイドの選手が中央へきちんと絞れていたため、ゴール前に人数をかけることができた。しっかりチームが連動した、気分のよい勝利である。

試合後──。勝った後のビールは格別にうまい。今シーズンも太っ腹にスポンサーフィーを納めていただいた京笹様での勝利の美酒は最高である。興奮覚めやらずにしゃべりにしゃべった気はするが、筆者はすでに、話した内容をまるで覚えていない……。ただ、何杯飲んだかとうに分からなくなった日付変更後、井頭英信のShooters最年長ゴール更新宣言が出たことだけを記憶にとどめ、この日の勝利の幕引きとしたのであった。

まだまだ、進めShooters!!!

文/ 口パク軍曹


〈試合結果〉
Shooters 2-0 BOCs
(今井 9分、名取 55分)

〈今季成績〉
2014-15 Legal League Division 2
5位 勝ち点12 4勝0分4敗 得点11失点7

http://www.legalleague.com.hk/seasons.php


〈今季チーム内ランキング(全公式戦)〉
【得点】
1位 津田哲平 3得点
   名取一樹
2位 吉村康弘 2得点
3位 新田 悠 1得点
   川端勇介
   今井雄一郎

【アシスト】
1位 間野泰光 2アシスト
2位 西井敏之 1アシスト
   Kwan
   小林佳樹
   齋藤 弘
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