Shooters FC
We are crazy about football! No one can stop us! (日本人サッカーチーム in 香港)
2014-15 Legal League第5節 vs HK Krauts 2015.5.16 @Wu Shan RG
2015年05月23日 (土) 10:37 | 編集
Kick off: 15:00
気温: 26℃
湿度: 87%
天気: 雨

〈布陣〉
             杉山俊哉
            (津田哲平)
            

       垣先 靖  西井敏之  山本崇人
      (内野航平)      (間野泰光)
                  (二宮義和)

          名取一樹  加藤新竝
            

    鈴木 周  佐藤順平  斉藤 弘  西田耕二  
   (原 仁志)(田口聖教)      (今井雄一郎)
            
             吉泉光一          

〈レポート〉
 主将としての一年にわたるシーズンが終わりました。

 ときには途方もなく永く感じたシーズンも終わってみたら、あっという間だと感じたりもして不思議な感覚です。主将をやらせてもらったからこそ、感じることの出来たことがあまりにも多く、結局感謝の気持ちしかないなと思いながら最後のレポートを書いてみる。

 この日の相手はHKクラウツ。本来であれば10月の頭に行われるはずの試合だった。J-Asiaを理由にシューターズが延期を申し入れ、その後2月末に組まれた日程を今度はクラウツが延期の申請をした結果、この試合が2014-15シーズン Legal League Division 2のラストマッチとなった。

 厚い雲に覆われたTuen Munに選手が集まる。余裕を持って1時間前に集合するよう決めているシューターズだが、この日はクラウツも同じ時間に開門を待った。彼らも特別な個人技を使うというよりは攻撃を組み立てていく、シューターズと同じタイプのチームである。

 いつものように30分前くらいから身体をおのおの温めたメンバーを集め、チームの順位や今日やるべきことを話す。シーズンはじめにこれをしたときは、メンバーの顔なんて見ているようで実は見ることなど出来なかったが、今では各自がどんな顔をしているのか、少しは確認できるようになった。アップに入り、3列で対面パスをしてはみたものの自分のいる列の人数が足りず、「やっぱ2列でっ」と言う。一年経って慣れてもこんな感じが情けないけど自分らしい。
 
「もらうとき呼ぼうぜー」副将内野がいつものように声を出してチームにはっぱをかける。もう一人の副将斉藤は数分後に「センタリングをやりましょうか」とアップをまとめ上げる。いつもの試合前の風景。この二人の副将の協力が無ければこの一年でこんなにチームがまとまって、上位のチームを喰ってやろうという闘志のある集まりにはならなかったと思う。本当にありがとう。

 そして試合前の円陣、これも一年間やってきた。この日は鈴木が「じゃあ円陣やろうよ」と言ってみんなが自然に自分のところに集まってくる。目的が同じ戦士たちの熱が地に響く。いつも自分の「絶対勝つぞ」のあとのみんなの声にドンと背中を押される感じでピッチに出て行く。あの瞬間が好きだ。

 マイボールで試合が始まった。いつものように下げたボールを左サイドコーナーめがけて副将斉藤が蹴り込むと、それに向かって走るのは今季途中から加入した垣崎。直接のチャンスには至らなかったもののその後も左サイドでいい形が生まれる。前半5分、垣崎のサイドからのアーリークロスに合わせたのは、前節から参戦している期待の若手山本。惜しくも点には結びつかなかったが実力のあるこの二人の競演が来季もっと見られることを期待している。

 直後の前半6分には相手にコーナーキックを与えるも新守護神の吉泉がなんなくキャッチ。シーズン途中で守護神益山の帰任が決まり、「絶対キーパーやらねえからな」と言っていた大のおとなは、降り始めた雨の中、みんなの背中に渇を入れながらチームのためにゴールマウスをがっちり守っている。

 前半10分、この日トップ下で効果的な動きを続けていた西井がセンターサークルから突破をはかる、これは相手に阻まれたがその一分後、名取のパスを受けた西井が今度はミドルシュートを狙う。この男の静かなる闘志をみんな感じていただろう。この日も「出るなら最初から。出来れば最後まで」と穏やかな口調で意思を伝えてきた。この一年で大きくなったこの男の今後にも期待している。そのシュートは敵にブロックされてしまうが、こぼれたボールを垣崎がコントロールしシュートを放つが惜しくもゴール枠外へ。

 一進一退の攻防がその後も続いた。前半14分、敵陣でFKを得たシューターズ。垣崎のキックは絶妙なコントロールでDFとGKの間に飛んでいく。それに反応した名取がダイビングヘッドの形でコースを変えるもボールはキーパーの手に吸い込まれた。

 昨シーズン、最終戦にゴールを決めた杉山はこの日も「カズさんおれ決めますよ」と頼もしい言葉を試合前にくれた。ビッグマウスでもリップサービスでもいい。こういう男もチームにいて今の良いチームの雰囲気をつくりあげているんだろうと思う。

 その杉山が前半15分、そのスピードで左サイドを抜け絶妙のクロスを低い弾道で入れる。それに反応したのは、一年間、平日の練習をまとめあげてくれた間野だった。右サイドハーフのポジションからゴール前にするりと抜け出ていた間野の足下にぴったりとボールが落ち着く。同じ会社にいるのでいろいろ話すこともあり、彼のひたむきさ、サッカーへの、いやシューターズへの姿勢はリップサービスではなく尊敬に値する。平日の練習を一年間ひっぱってくれたことに感謝しています。

 ボールはぴたりと間野の足元に入った。入団当初はトラップもどこかぎこちなかったこの男はなんなくボールを前線で納め、キーパーとの1対1の緊張の局面を迎える。そして落ち着いてインサイドでボールをゴールネットへ転がし、ピッチを歓喜の場にかえた。先制の瞬間。やっぱりシューターズ最高だなと思った。まさか香港で、こんないろんな人の本気の笑顔を見ることがあるなんて、他人だった人の笑顔を見てこんなに喜ぶ自分がいるなんて、シューターズに入る前は想像も出来なかった。

 前半20分、サイドから組み立てることに意識をしていたが、それを知っている相手はそこをついてきた。サイドへの展開を目論んでいた斉藤が狙われ、中央でボールを取られるとそこから相手の突破を許す。キーパーとの1対1を落ち着いて決められ同点となった。

 その後、クラウツのペースとなり、直後の前半22分、相手ボランチのミドルシュートは吉泉が弾き危機を脱するが、与えたコーナーキックで走り込んだ相手のヘッドで2点目を取られてしまった。シューターズを愛する分析官、西田の心配ごとの一つでもある”止まったボールからの失点”だった。この日も西田、鈴木の俗にいうJ-ASIA組みのふたり、原、今井はサイドを堅守し、相手に深いところまで入らせていなかっただけにこの失点は悔しいものに感じた。

 相手のペースになりかけていたところで前半が終わった。ベンチに戻るメンバーも外で迎え入れるメンバーもまだ誰一人として諦めていない。雨でびしょびしょになりながら、次の自分たちの得点を信じていた。ハーフタイムには全員で思うことを言い合い、修正していく。シーズン始めは黙って斉藤の意見を聞いていたメンバーも自ら率先して思うことを言える良い雰囲気のチームに本当になったと思う。

 この日、怪我のため見学に来ていた工藤が口をひらく。中切りは出来ているが、競り合いと中盤の寄せが甘い。そこを修正して戦えば勝算はある。仕事や怪我で自らが納得するまでサッカーが出来ていない工藤の経験と思いを知っているメンバーは自ずと静かで冷静な彼の声に耳を傾ける。そしてやっぱり勝たなきゃ、と思っていたんだと思う。今シーズン最後の円陣。びしょびしょの選手に挟まれて、「おれは濡れたくないよ」と言いながら、楽しそうにする工藤もきっと気持ちを入れて声を出したんだろうなと思うとにやける。こういう静かな男もまた今のシューターズを作り上げたひとつの核だ。

 最後の円陣がほどけ、メンバーがピッチに戻ると、もう一人の静かな男が近寄ってきて言った。「カズさんはそのまま上がりめでいいから僕がフォローします」。怪我から復帰間もない加藤だった。今シーズン、シューターズに加入したこの男の功績も大きい。他チームにヘルプを依頼する制度をなるべくやめて一団となって勝っていきたい。それに納得して加入したこの男は実力も気持ちも高く、今ではシューターズに欠かせない存在になった。静かな男の一言にあらためてしゃんとする。

 後半6分、ボールの落ち着かないままの状況からシューターズはコーナーキックのチャンスを得るが、それを死守したクラウツのカウンターでラインを抜けられて追加点を許してしまう。これで2点差。

 直後の後半8分、シューターズのFKからこぼれたところにオーバーラップした西田が詰め、アーリークロスをあげる。垣崎が合わせるが惜しくもボールは枠外へ。その後も攻防が続き後半13分、トップでボールを溜めた杉山からトップ下の西井へ。西井の動きに合わせ中央に寄った垣崎に西井からボールが渡る。それを受けた垣崎がゴール前へスルーパスを出す。流れるような連携。それを受けたのはこのチャンスを作った杉山だった。パス&ランのお手本とも言うべきこの連携は相手を崩した。相手ディフェンスラインを颯爽と抜けた杉山にとってリズムに乗ってのキーパーとの1対1はいとも簡単な状況だっただろう。この男はビッグマウスではなかった。落ち着いてファーへ流し込んだ。これで2-3。杉山は一瞬喜ぶとすぐにネットからボールを引っ張り出しリスタートを要求した。

 シューターズ今季最後のゴールはまたしてもこの男のゴールになった。

 その数分後、相手のスルーパスを止めに入った鈴木のスライディングがPKを取られてしまう。このPKをゴール右に流しこまれスコアは2−4。その後も雨の中、両チームの攻防は続いたがこのクラウツのPKでのゴールが今シーズンのDivision2のラストゴールとなった。

 全力を出して負けた試合。悔しいがこれが今のシューターズの実力だろう。目標としていた勝ち点30には1点足りなかった。順位は前シーズンの8位から5位へ上がったが、それに満足しているメンバーは多くないと感じている。その理由の一つは、もっと良いサッカーが出来るチームになろうとしている実感からくるのだと思う。

 去年の自分を超えられたのか。その答えは各自が持てば良いと思う。ただ、今シーズンも来シーズンも昨日の自分を超えるという課題は今後も全員に課された命題だと思う。サッカーだけではなく、すべてのことにおいて、今日をもっと素敵にするために、昨日の自分と同じじゃだめだと自分を戒める。一年間、主将としてやり遂げたという気持ちと、もっと頑張んなきゃなという気持ち。今までこんな自分を支えてくれて、一緒にサッカーしてきた仲間への感謝。サッカーが出来ている環境やみんなの家族への感謝。シーズン中にチームを離れた仲間たちへの想い。そんないろいろなことを考えながらピッチで寝転んでいたら、メンバーのひとりが横に腰を下ろし声を掛けてきた。「カズさん、お疲れさまでした」副将を勤め終えた斉藤だった。

 それはおれがみんなに言いたい言葉だよ。そう思いながら、やっぱりこのチームで主将をやって良かったと思った。雨は上がっていた。

 これからシューターズはもっともっと良いチームになると思います。もっともっと楽しいことが待っていると信じて、もっともっと頑張っていきましょう。

 話もレポートも長い、こんな主将を支えてくれて、ついてきてくれて本当にありがとうございました!!
 
 シューターズ最高!!

文/名取一樹


〈試合結果〉
Shooters FC 2-4 HK Krauts
(間野 15分、杉山 43分)

〈今季成績〉
2014-15 Legal League
5位 勝ち点29 9勝2分11敗 得点33失点31

http://www.legalleague.com.hk/seasons.php

〈今季チーム内ランキング(全公式戦)〉
【得点】
1位 吉村康弘 6得点
2位 津田哲平 4得点
   名取一樹
   杉山俊哉 
5位 齋藤 弘 2得点 
   間野泰光
7位 新田 悠 1得点
   川端勇介
   今井雄一郎
   西井敏之
   井頭英信
   井川洋一
   福谷健二
   田口聖教
   石黒敬司
   垣崎 靖
   二宮義和
   小林佳樹

【アシスト】
1位 小林佳樹 3アシスト
2位 間野泰光 2アシスト
   西井敏之 
   齋藤 弘
   名取一樹
   津田哲平
   杉山俊哉   
   垣崎 靖
9位 Kwan   1アシスト
   石黒敬司
   吉村康弘
   星 哲史
   加藤新竝
   桜井達夫
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