Shooters FC
We are crazy about football! No one can stop us! (日本人サッカーチーム in 香港)
2016-17 Legal League 第12節 vs FC Louis Boys 2017.01.14 @屯門湖山遊楽場
2017年01月22日 (日) 12:35 | 編集
2016 12setu

2017年1月14日
13:00
18℃ 曇り
第12節 VS FC Louis Boys

        松本晴人  Dennis
        (上原裕史)  (羽田泰彦)

垣崎靖   高橋慶太   原仁志   青木佑二
(間野泰光) (大野貴由) (杉本敏郎) (坂本桃太郎)

鈴木周   工藤晋一   西田耕二  西井敏之
(西井敏之) (出水惟貴)         (小林佳樹)

             牧田隠敬


屯門公路 をひた走る二階建てバスの車窓から
黄金海岸のマンション群を横目に、
今日の試合について思いをはせる。
2部残留に向けて負けられない試合であることは分かっている。
が、それ以上に、前置きもなく告げられた羽田の壮行試合である
という寂しいニュースが思考の大半を占領する。
どんよりとした新界の曇り空と、相方の西田が不在ゆえに
珍しくピンで移動という孤独感が助長し、
自分自身がShootersを去る日のことをなんとなく想像してしまう。

「Shooters とは彼女のようなものだ、居なくなって初めて
その存在の大切さに気がつく。」
昨シーズン途中に急遽日本へ帰国した名取前主将が
残した名言を思い出す。

早いもので私も入部してから今季で4シーズン目となる、
その間に日本へ帰国、スライドで他の国へ赴任した仲間を
分かる範囲で数えてみると24人になった。
今いる仲間と香港で一緒にサッカーができる時間が
「有限」であることを改めて実感する。

羽田はインターンとして来港した現役の大学生である。
期間限定での入部だったことと、
勤務先がホテルが故なかなか土曜日休みが取れず、
実際に一緒にボールを蹴った時間は短かったであろう。
しかし、明るい性格とコミカルなリアクションから、
直ぐにチームに馴染み、みんなに可愛がられていた。
そんな羽田を見ていると、自分が彼と同じ年齢の頃、
20歳も離れたおじさんの和に臆することなく自然と
溶け込むことができたであろうか?
Shootersの重鎮、今井部長のコメントと重複するが、
その持ち前の人懐っこさと、香港で出会った人脈を活かして、
世界に羽ばたいてもらいたいと老婆心ながら願う。

哀愁に浸っていた気持ちも会場に着いたとたん吹っ飛んだ。
小雨が降る肌寒い冬空にもかかわらず羽田は半袖一枚で登場、
そして「セールで安くなってたんでつい買っちゃったんすよー」と
特大サイズのソックスの引き取り相手を探している。
相変わらず突っ込みどころ満載である。

そんな羽田も、そしてこの日集まった他18人のShootersの
戦士達もアップが始まると徐々に真剣な表情に変わっていく。
試合前、羽田はツートップの1人として前後半それぞれ
20〜40分の時間帯に出場と西井主将から言い渡される。
羽田は「チーム全体で10点とる」というとんでもないコミットをする。

小雨がパラつく中、羽田泰彦の香港生活の集大成、
Shooters最後の試合が始まる。
開始早々の2分、MFの高橋からFWのDennisへ
絶妙なスルーパスが通るが惜しくもオフサイド判定。
また右SBの西井主将が良質なロングボールを前線に供給し
チャンスを演出する。
しかし、Shootersペースで始まった試合も10分過ぎから
徐々に相手流れが傾き始める。

Shootersの攻撃に慣れてきたのか、Louis Boysの
クリアボールが徐々に前線に張る2名の長身選手に収まり
何度かカウンター攻撃をくらう。
15分過ぎからはクリアボールを拾われ続け、
ロングボールの波状攻撃にさらされる。
そして18分過ぎ、オフサイド気味ポジションにいた相手長身FWに
ボールが通り、ペナ付近でキーパーと1対1になってしまう。
しかし、ここは相手のミスキックに冷静に反応した守護神牧田の
好判断でなんとか切り抜ける。

流れを変えるべく前半20分で9人の選手を入れ替える。
この日、 最初に決定期を作ったのは交代直後の上原だった。
ペナ外でボールを受けると全盛期のロナウドを彷彿させる
キレのある縦へのドリブルでペナ内に侵入、DFをはねのけ、
2人目DFに足をかけられ倒されたように遠目からは見えた。
しかし、近くにいた審判はPKを取らずにゲームを進める。

前半30分、今度は羽田が見せる。
足元に入ったボールを絶妙なトラップでコントロール、
相手のファールを誘う。
好位置で得たFK、西井主将の右足から絶妙なボールが
ファーポストに供給されるが詰めている選手がいなく
ボールはそのままラインを割る。

徐々に疲れからか中盤でのプレスが一歩遅く、
自陣で相手にボールを回され始める。
すると38分、自陣の左サイドで献上してしまったFKから精度の高い
ボールが放り込まれ、ゴール前の混戦を押し込まれてしまう。
前半終了間際、嫌な時間帯での失点だが、選手の表情に焦りはない。
やられてしまったのはセットプレー。
試合内容的には五分五分、焦りは不要とハーフタイムに確認する。

後半開始早々、失点の影響からかDFラインが若干低く、
ペナ付近から相手にシュートを許してしまうが、
徐々にまたShootersに流れが傾き始める。

試合が大きく動いた後半7分、左サイドからのクロスに反応して
ゴール前に走り込んだのはこの日右SHで出場していた
俊足の青木、ゴール前で相手キーパーと接触し倒されると、
審判は笛を吹きながらペナルティスポットを指差した。
青木を讃える前線の選手達を横目に、 満を持してPenalty Spotに
ボールをセットしたのは昨シーズンのバロンドーラー、垣崎靖。
まさかこのタイミングで自身の持ちネタの「持っていない男」ぶりを
発揮することを誰が想像できたであろうか。
ゴールの上ギリギリを狙ったボールは非情にもクロスバーに嫌われ、
ゴール前にこぼれる。しかし、この窮地を救ったのが鉄人松本である。
素早い反応と冷静なトラップからハーフボレー気味の強烈なシュートを
ネットに叩き込んだ。
狙った獲物は絶対仕留める、生粋のストライーカー松本の一撃を
讃える歓声と垣崎をいじる優しい野次が選手間に飛び交う。
首の皮一枚でつないだ垣崎、かろうじて「何か」を持っているようだ。

同点に追いつき勢いにのるShooters、選手の動きが一段と良くなり
我々のペースで試合が進む。
そして後半20分で9人の選手が入れ替わる。
羽田のラスト20分が始まる。
私の記憶の限りでは、自身の壮行試合で得点宣言を有限実行した
垣崎の言葉を借りると「持っている」歴代選手は、
軽快なトークで毎年納会を盛り上げてくれたMC川端のドンピシャヘッド、
そしてレジェンド井川委員長の強烈なミドルシュートであろう。

歴代の「持っている」選手に続きたい羽田にもチャンスは
突然やってきた。
後半27分、中盤の大野が左サイドの高橋へボールを展開する。
「ルックアップした瞬間に高橋さんと目があった。
こりゃ良いクロスが来るなあと感じた。」
羽田本人のコメントが物語るように、ピンポイントクロスが
羽田をめがけて飛んでくる。
「胸トラップが少し大きくなったが、気持ちで押し込みました。」
最後は倒れ混みながら待望の勝ち越しゴールを決める。

羽田の有限実行ゴールにチーム一同が湧く。
残り10分強、チーム一丸となって守りきり、
勝利で羽田を送り出したいと強い気持ちで臨んだはずだが、
鬼門、湖山遊楽場にはやはり魔物が潜んでいた。
後がなくなったLBがパワープレーでShootersゴールに襲い掛かると、
後半35分、アンラッキーな形でゴール正面のペナすぐ外で
ハンドからのFKを献上してしまう。
FW一人残して全員が引くShooters、両チームのベンチも総立ちで
祈るようにFKの行方を見守る。
審判が笛を吹いた次の瞬間、蹴られたボールは
ポスト右上のバーに弾かれ、ゴール前に落ちる。
両チームの選手が体を投げ出して、こぼれたボールに群がり、
スクランブル状態が数十秒続く。
かろうじてコーナーに蹴り出し難を逃れる。
しかし、一難去ってまた一難。
FKを蹴った同じ相手選手が再び絶妙なハイボールを
ゴール前に蹴り込むと、外からではもう何が起こったか解説不能な
ゴール前の混戦の末、弱いふわっとしたボールが
ゴール左上に吸い込まれてしまう。
残り3分でまさかの同点弾をくらってしまう。

ラスト3分、垣崎を再投入して、なんとか起死回生を狙うが、
無情にもロスタイムなしで、手元の時計より30秒早く、
主審の笛が試合の終了を告げる。
最後の最後まで何が起こるか分からない、一喜一憂の試合展開、
それが全世界のフットボールファンを
魅了して止まないゲームの魅力であろう。
まさに、五分五分の試合、死力を尽くした両チーム、
共に譲らず結果は引き分けに終わる。
そして、香港での羽田のフットボールライフも終わりを告げる。
最後に羽田は、次のようなコメントを残してくれた。

「逆転ゴールを決め、少し油断していた。同点ゴールを許し、
試合が終わったあと、"人生は甘くないな"と改めて感じた。
人生山あり谷あり。今回の谷は非情なモノだったが、
今後の人生に活かしていきたいですううう!!」

我々の人生も山あり谷あり、平坦ではなく様々な
変化やチャレンジの日々である。
時には将来を左右する重要な判断を下さないといけないこともある。
頭ではわかっているつもりだが40歳過ぎるとどうしても
安定志向に意識が行きがちだ。
学生時代に独り海外の職場へ飛び込んだ、
羽田のチャレンジ精神を見習いたい。

そして、歳の差を超えた仲間に出会えるのも
Shootersならではの良さである。
素晴らしいチームで、最高の仲間たちと、
一緒にボールを蹴れる幸せに感謝したい。

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試合後は我らが京笹様にて壮行会。

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文 /鈴木 周〈試合結果〉Shooters FC 2 – 2 FC LOUIS BOYS

得点:松本晴人(アシスト:なし)、羽田泰彦(アシスト:高橋慶太)
警告:なし

〈今季成績〉2016-17 Legal League
 Div.2 10位 
勝ち点17 5勝2分5敗 得点19失点22

http://www.legalleague.com.hk/seasons.php

〈今季チーム内ランキング(全公式戦)〉

【得点】
1位  上原裕史  4得点
2位  松本晴人  3得点
3位  羽田泰彦  2得点
4位  青木佑二  1得点
    吉岡拓馬
    西井敏之
    今井雄一郎
    間野泰光
    垣崎靖
    高橋慶太
    金谷俊彦
    工藤晋一
    小林佳樹
    鈴木孝哉

【アシスト】 
1位  垣崎靖   5アシスト
2位  高橋慶太  3アシスト 
3位  西田耕ニ  1アシスト
     Dennis
     吉岡拓馬

【イエローカード】 
1位   杉本敏郎  1枚
     西田耕ニ
     高橋慶太
     脇信輔
     金谷俊彦
     鈴木周
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