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Shooters FC
We are crazy about football! No one can stop us! (日本人サッカーチーム in 香港)
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2016-17 Legal League 第13節 vs HK Scottish 2017.01.21 @Ma On Shan RG
2017年02月03日 (金) 13:24 | 編集
IMG_1533.jpg


気温:18度
天気:晴れ

<布陣>

           上原裕史
          (竹内剛史)

 Dennis      吉岡拓馬        青木佑二
(小林佳樹)   (間野泰光)       (内野航平)



        西井敏之   原仁志 
              (杉本敏郎)

 西田耕ニ   金谷俊彦   工藤晋一   長谷川誠
(鈴木周)  (出水惟貴)        (今井雄一郎)


           牧田穏敬


香港に「Shooters FC」という社会人サッカーチームがある。
創立20年以上の歴史あるクラブも近年がき苦しんでいた。
かつての常勝軍団も古豪と揶揄されてから久しく、高齢化した選手達は、皆モウロクしていた。
参加リーグでは2部はおろか毎年下位につけ、昨年はとうとう3部降格の憂き目にあった。
かつては華やかだったドクシン部も他チームのコンパにお呼ばれするほかなくなった。
かつての主力だった選手も京笹の物価高に臆して大挙して日本へ逃げ帰った。
チームの再生をたくされたのは、最年少の年代に入る「ドクシン部西井敏之」であった。

西井は、嫁さん探しに女性に声をかける代わりに、せっせと男性に声をかけまくっていった。
副将の小林は、子供たちの寝顔を見るかわりに、ShootersのFBばかりを眺めていた。
同じく副将のクドウは、カタコトの日本語を駆使していった。
かくして陣容を整えつつ、Shooters FCの16-17シーズンの戦いは始まったのであった。

「♪ 風の中のすばる~。砂の中の銀河~。みんな何処へいいった~。見送られることもなく~~。。♪」

「俺たちはまだ終わっていない。」
これは、社会からも家庭からも「なにをいまさら」と白い眼でみられることにめげず、自分を取り戻すために立ち上がった中年男たちの奮闘の物語である。  -プロジェクトX 挑戦者たち-。

春節直前の第13節、ここまで勝ち負けを一進一退したSFCにとって負けられない戦いが迫っていた、2部残留を果たせるか否かの戦いである。
敵はHK Scottish、屈強な白人を中心とした強豪で、今季ここまで他を寄せ付けない強さを見せ、目下首位を快走する強敵であった。
試合前日には、分析官西田より敵主力についての詳細なレポ-トが届いた、主力のあまりの多さに、対応策は、、とても憶えきれなかった。

試合当日のはじまりは朝一の連絡から、「すんません。緊急事態でベトナムから帰国することができなくなりました。。。」新人の大野からであった。
本日は左サイドハーフとしてチームの基点を任されていた、東南アジアでの昨今の政情不安を良く知るチーム全体に戦慄が走った、寝坊であった。
大野は来れなったが、チーム戦術を練り上げていた副将のクドウがディフェンスのコントロールについて宣言した。
「カナはアゲアゲで、デミ、クドーはフォロー命」。 意味不明のおまじないの様ではあるが意識の高さが垣間見える。

試合の入りは上々、評判通りの攻撃力で迫り来る敵に対して、アゲアゲとフォーロー命のセンターラインは冷静に対応していった。
敵がサイドに散らす攻撃に切り替えると、西田、長谷川の両サイドバックが粘り強く跳ね返していった。
ハイボ-ルでのプレッシャ-にも金谷が喰らいついていった。
ディフェンスメンバ-の勇姿に、控えのメンバ-も声を枯らして声援した。「今日の山火事ヤバイ。。」武者震いがとまらなかった。

しかし、自力に勝る相手に徐々に押し込まれていく、特に中盤の10番、19番の豊富な運動量と卓越したテクニックは脅威であり、走りまわらされるボランチ原。ひたひたと走る短髪のシルエットは、まるで旧関東軍の将兵であった。

 オフェンスメンバ-も打開策をみつけようと歯を食いしばり、上原、吉岡、Dennisのトライアングルは敵の懐に飛びこんでいった。左サイドへのスルーパスに走りこんだDennis。アウトサイドでの切り替えしで敵をおきざりにし、シュートなのか?その一瞬の迷いにボールは相手の足にかかってしまった、天を見上げたDennis。
「ソーリー。ソーリー。ゴーーメンナサイ。」。 消極的だったと反省するときの彼のいつもの日本語であった。

前半20分。なんとか0点におさえながらメンバーを入れ替えてこう着状態の高いを図り、原に代わって走りまわらされるTotti。女性に話しかけるその微笑は、グランド脇でヘリコプタ-のおもちゃで遊ぶ愛息とおなじように無邪気であった。

前半30分。とうとう均衡が破られた。中央でボールを奪われてショートカウンターをくらってしまい、高速パス2本での失点、電光石火の早業であった。敵の突進に懸命にカバーリングに飛び込んだ出水はやや内股であった。

立て続けの前半35分、ゴール左サイドでの混戦から抜け出されてしまい、低く鋭いセンタリングはクドウの足元をすりぬけた。フリ-のCFへ繋がり2点目を失った。
「X..?@M//...XX%**やっ!」、「顔を上げよう!」とチームを鼓舞したのかもしれない、今井であった。 

前半終了間際の40分にはバックパスを奪われてからのミドルシュートはゴール前で変化しGK牧田の腕元をすりぬけていった、前半終了、0-3で半分を折り返す。

やはり俺たちはもう終わってしまったのか?
強敵相手に3点のビハインドは大きかったが、下を向くもの誰もいなかった。
から元気だけは日ごろの接待で慣れている。

後半戦に臨むも、前半にもまして猛攻をしかける敵に対し少しずつ疲労がたまっていった。
前半からトップ下として敵を背負ってきた吉岡のゲキが飛んだ。「イケーッ。ウラヲネラエー。イケーッ。モットトビコメー」足より先にダミ声がピッチを走っていった。

右サイドハーフとして豊富な運動量を見せていた青木も、敵陣へすらせようと飛び込んだヘディングがまともに自陣へむかって跳ねかえってきた。

誰もがくじけそうな劣勢のなか、あきらめない強い心を持っていた。否、無になり繰り返すことは長い社会人経験から磨きぬかれていた、鈴木はスライディングをくりかえす。

攻められ続けながらも失点させなかったチ-ムに好機が訪れる、後半25分、味方のプレスからのこぼれ球がゴール正面にころが理、ボールの先は主将西井。日ごろのおっさん達へのうっ憤をぶつける右脚を振り切理、ボールはスピンしながらゴールへ!!! 
20M手前でペコリとおじぎをしたドライブシュートはコロコロところがりながらゴール右へ消えていった。

押し込まれてもしのぎ、なんとか食い下がろうとする選手達、不器用なひたむきさに涙が出た。
膝の怪我からの復帰間近で、この日はレポート係を自ら買って出た松下も赤くはれた目をぬぐっていた、ふいに口をついた言葉は彼がドライブ中によく口にする言葉だった。 「F x c x U」

後半30分、粘り続けたチームにこの日一番の見せ場が訪れた、FKからのリフレクションで高く舞ったボールが敵ゴール前飛ぶ。瞬間、内野が相手ともつれながらもボールを追って空へ。
両手を頭上にかかげる得意の鳳凰の舞、触ればゴールかハンド、相手とのちちくりあいの末、肩から地面に落下した。
奇しくも彼の倒れた位置もボールもゴールラインの外であった。

チャンスの後にはピンチがくる、後半38分最後はGKへのバックパスを相手にかっさらわれGKと1対1、走りこんだフリーの選手へ横パスを通された。。失点。0-4となり試合終了のホイッスルを聞いた。

試合後、だれもが虚ろであった。
完膚なきまでの敗戦、一枚上手と分かってはいたが歯が立たなかった悔しさがこみあげてきた。
試合の総括を始める西井、その時「今日のサッカーを、あきらめなければ、つぎ、は、かならず、勝て、ますっ、、」
ワントップで体をはりつづけた最年少上原が、その場で泣き崩れた。その姿はすでに30代半ばを過ぎているようにみえた。
それまでガマンしてきたものがチーム全体で堰を切ってあふれた。ひとりまたひとりと膝をおって、またはうつむいたまま、選手達は嗚咽した。
ここは最年長として気の利いたことを言わねば。と思った間野は言葉が浮かんでこず、まごまごしているうちにタイミングを見失った。
まだ中年にくくられるのが嫌な竹内も泣きじゃくるおっさん達に、たださわやかな苦笑いを見せるほかなかった。

「♪ヘッドライン~。テイルライン~。旅は、まだ終わらない~♪」
 勝負の世界は一生懸命だけでは残れない、ただ一生懸命でなければ次につながらない。今日の敗戦も必ず次への糧となる。

これは、団結し困難に立ち向かってゆく中年男の物語である。と同時に、事実を参考にしたフィクションである。
(了)
文/まのやすみつ

〈試合結果〉Shooters FC 0 – 4 HK Scottish

得点:なし
警告:なし

〈今季成績〉
2016-17 Legal League
 Div.2 10位 勝ち点17 5勝2分6敗 得点19失点26

http://www.legalleague.com.hk/seasons.php

〈今季チーム内ランキング(全公式戦)〉

【得点】
1位  上原裕史  4得点
2位  松本晴人  3得点
3位  羽田泰彦  2得点
4位  青木佑二  1得点
    吉岡拓馬
    西井敏之
    今井雄一郎
    間野泰光
    垣崎靖
    高橋慶太
    金谷俊彦
    工藤晋一
    小林佳樹
    鈴木孝哉

【アシスト】 
1位  垣崎靖   5アシスト
2位  高橋慶太  3アシスト 
3位  西田耕ニ  1アシスト
     Dennis
     吉岡拓馬

【イエローカード】 
1位   杉本敏郎  1枚
     西田耕ニ
     高橋慶太
     脇信輔
     金谷俊彦
     鈴木周
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